
ムンクは何を「叫び」たかったのだろう?ームンクさんの「叫び」3選
ムンク美術館が、彼の全作品をデジタル化した。ノルウェー出身の北欧を代表する画家ムンクの描いた「叫び」は、誰もが有名な作品だが、彼は、何を叫びたかったのだろう?デジタル化を記念して、ムンクの遺した言葉を紹介します。
ムンク美術館公式アーカイブサイト
①「わたしは、二人の友人と一緒に道を歩んで行った。太陽が沈んだ。ー空が血のように赤くなった。そして、ものうげさが、ふと感じられた。ー死ぬほど疲れていたわたしは、じっと佇んでいた。ー青黒いフィヨルドと町の上に、血と焔の下が横たわっていた。ー友人たちは、歩き続けーわたしは、ひとり取り残された。ー不安におののきながらーわたしは、自然の中に、偉大な叫びを感じた。」
ーエドワルド ムンク(「評伝エドワルド・ムンク」筑摩書房 より)
©️Munchmuseet
(「叫び」1893 油絵 Edvard Munch )©️Nasjonalmuseet for kunst, arkitektur og design
有名な「叫び」を含め、彼は「生命のフリーズ」と題し、生涯を通じて、自己のあるがままの生命と向き合い、作品を創作し続けた。
②「わたしがこの作品を描いた時ー雲を本物の血のように描いた。ー色彩が叫び声をあげた。ーそれが生命のフリーズのなかの『叫び』となった。」
ー(同上)
(「生命のダンス」Edvard Munch 油絵 1899) ©️Munchmuseet
③「わたしは、目に見えるものを描くのではない、わたしが、見たものを描くのだ」
ー(同上)
(「思春期」 Edvard Munch 油絵 1895 ) ©️Nasjonalmuseet for kunst, arkitektur og design
「叫び」だけでなく、「生命のダンス」「思春期」「病める子」などの作品も、必見である。といいながら、著者も実物を観たことがないので、ぜひ、この機会に予習して、いつかムンク美術館へ足を運び、直接、彼の「魂の叫び」を感じたい。
※注意『叫び』『思春期』は、オスロ国立美術館
住所Universitetsgata 13, Oslo
Tel+47 21-98-2000
Fax+47 21-98-2093
URL http://www.nasjonalmuseet.no/en/
ムンク美術館
住所Toyengata 53, Oslo
Tel+47(23)493500