『PAPPA』配信のご挨拶

親愛なる お父さん たち へ

 

私が、このサイトを作ろうと思ったきっかけを少し話させてください。5年前、私は娘が産まれる時、スウェーデンに引っ越してきました。

スウェーデンに最初に来たとき、私は街じゅうで、男の人たちが、乳母車を押している光景にとてもびっくりしたことを覚えています。正直に言えば、男が育児なんて、女っぽくてかっこ悪いと思いました。

女の仕事である育児を、どうしてこの国では男がしなければならないのか、僕は、理解に苦しみました。日本では、「男は、外で仕事、女は、家を守るもの」と、現在でも多くの人が、そう信じています。

僕の父親も、毎日帰ってくるのは、真夜中近くで、休日も仕事にでて、家にいるのは稀でした。なので、僕は、それが父親としてのあるべき姿だと思っていました。

しかし、スウェーデンに着いた当初、娘が産まれて、仕事もないので、多くの時間を家で、育児に費やしました。オムツを一日何度も替えて、極寒の中、外に出て、乳母車を押して歩く毎日でした。

自分は、こんなところで何をしているんだと日々、自己嫌悪になっていました。 異国での生活、慣れない子育てと疲労で妻とも毎日のように言い争いが絶えず、もう一層のこと、日本に逃げて、すべてなかったことにしようと本気で考えたこともありました。

大変な毎日でしたが、同時に娘と一緒に過ごした時間は、いままでに経験したことのない充実感と幸福感を味わったことも事実でした。私は、愛する妻や娘を裏切ることはできませんでした。だから、自分の持っている父親像を追いかけるのは、やめて、この地で新しい父親像を模索してみようと思いました。

吉本隆明は、「北欧は革命」と言っていますが、確かにこっちに住んでみて、病院や学校は、無料だし、社会のシステムが一部の大人たちの私利私欲のためではなく、「子供中心」に作られていることを実感します。

彼らが、特別だと思いません。ただ、言えることは、彼らは、ただ待っていたのではなく、自分たちで勝ち取ったのです、この「子供中心の社会」を。日本だって、絶対できると思います。それが、私が、このサイトを作ろうと思ったきっかけです。

新しい父親像を探りながら、その過程で出会った人たちの言葉や考えが、海を越えて、日本に住むお父さんたち、これから親になる若い人たちに勇気を与え、新しい視点や価値観を共有できればと思っています。

よろしくお願い致します。

編集長 奥畑知佳

 

 

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