パパ役、ママ役ってなんだろう?日本に戻って感じた逆カルチャーショックーふたりぱぱ⑴

「じゃあ、みっつんが、どっちかっていうとママ役なんだね。」

©︎futaripapa
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息子が生まれてこのかた、ここスウェーデン北部の町、ルレオに暮らしてきた。

息子が2歳になるまえ、航空券のチケットが不要なうちにと決めた一時帰国中のことだった。

今回の一時帰国中には、たくさんのひとに会いさまざまな話をした。

そんなたくさんの会話の中でも、深く印象に残ったことばがそれだった。

それはふだんの僕らの暮らしについて話をしているときだった。

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僕は午前中はスウェーデン語の学校へ行き、その間息子くんは幼稚園。

お迎えから帰ってきてからは、息子くんの相手をしながら主な家事を担っている。

夫はフルタイムで働いているので、主な稼ぎ手となるけれど、

学校の宿題が終わらないときや、仕事が入ったときなどは、夫のリカにも家事をやってもらう。

こういう話をしていたところで言われたのが、冒頭のことばだった。

なんのことを言っているか、すぐにピンと来なかったのが正直な感想。

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「ママ役って….?」

育児や家事ををするのはママだけなのか?

外に働きに出るのはパパだけなのか?

息子くんが幼稚園に入る前によく行ってた、地域の親子向けおうたの会だって、

子どもと一緒にきてるのはパッパもマンマ*もたいがい半々だったし、

近所に住む親子のお宅にふいに訪ねたら、そこのパッパはエプロンつけて料理しながら双子の子どもと上のお姉ちゃんにごはん食べさせてたし、逆に言うと育児休暇を取ってないパッパや、専業主婦のマンマをまわりで見たことがない。

育児休暇はマンマの方が長めにとる印象はあるけれど、母乳をあげているからという理由が多く、そういった身体的特徴からくる役割以外で、マンマ役パッパ役を分けて考える必要が、ここではなかった。

みんなただとしての役割を、毎日つとめているだけ。

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もちろん家庭によってなにをどう分担するかはまちまち。

だから、パッパはこれをする、マンマはこれをするという役割は、その家庭によってまちまち。

子どもに食べさせるおかし作りをするのは、マンマのほうが多い印象があるけれど、おかし作り好きなパッパもいて、それがマンマの役割だという認識はここにはない。

得意なほうが、得意なことをする、ただそれだけ。

だから、僕が育児をしたり家事をしたりすることについて、「ママ役なんだね」と言われると、違和感が引っかかってしまった。

別にママ役と言われるのが嫌なわけではなく、ママ役ってなに? というかんじだ。

でも、それを言ったひとたちだって日本に住んでいたら、なかなかそのジェンダーロール(社会的性別の役割)の固定観念から離れられないのだろう。そこを責めるわけにはいかない。

僕自身日本で生まれ育ち、そういう固定観念があったことを覚えている。

いまではすっかりそれは消え失せたけれど。

しかしその固定観念がひとびとの自由や個性、選択を奪い、それが少子化に拍車をかけていることに、日本の社会は気づいたほうがいいような気がした。

ただ一方で、そういう固定観念に縛られたくないと思うひとが日本でも増えてきている、とも、今回の一時帰国で感じられた。

子どもがいても仕事をバリバリやる女性。

子どもと過ごす時間を増やす男性。

子どもを持とうとする同性カップルたち。

そういったひとりひとりの希望が、その不自由さから抜け出す力となり、歯止めのかからない少子化を食い止める社会のうねりとなればいいと思った。

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またこれは余談だけれど、

子どもを持たないという選択をするカップルも実際増えていて、「そういう選択もあるよね」と社会が受け入れることも大切だと思っている。

『みんな』という集合体が住みやすい社会ではなく、

『ひとりひとり』の選択が尊重される社会になれば、

より多くのひとが暮らしやすいと思える社会につながるんじゃないか。

そんなことを思った、日本滞在となった。

みっつん

名古屋出身。 リカ→スウェーデン出身。 東京で出会い、11年にスウェーデンの法律の下、結婚。同年、東京からロンドンへと移住。2016年サロガシー(代理母出産)により男児を授かったのを機に、リカの出身地、北スウェーデンに移住。

http://futaripapa.com/

 

 

 

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